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Hitachi SOCIAL INNOVATION FORUM 2015

講演1

10月29日(木)15:00-16:00

建築家の実例と生物学の観点から
都市のイノベーションを考察

都市のイノベーション 〜協同、協創、協調の環境創造〜

パネリスト
  • 生物学者/青山学院大学 教授 福岡 伸一氏
  • 建築家 妹島 和世氏
モデレータ

キャスター/千葉大学客員教授 木場 弘子氏

講演写真

冒頭、妹島氏から金沢21世紀美術館などの例をもとに、建てられた後の建築が都市に開いていることで積極的に活用され、いかに周囲との良好な関係を築いてきたかを紹介。続いて、福岡氏から変わらないために変わり続ける「動的平衡」についての解説があり、企業や都市、社会なども動的平衡の視点から見直すことができるのではとの指摘がありました。

「都市や街をどのように捉えているか」との木場氏の質問に対し、「建築だけで解決しようとするのではなく、都市やモラルなどいろんな関係まで含めて、自分たちの暮らしやすい街や場所を創っていくのかなと思います」と妹島氏は答えました。

講演写真
生物学者で青山学院大学教授の福岡氏。

講演写真
建築界のノーベル賞といわれる「プリツカー賞」を受賞した妹島氏。

講演写真
モデレータのキャスター/千葉大学客員教授の木場氏。

次いで、「生物は絶えず壊し続けて、更新するから動的平衡が保たれる。そうした視点が組織や都市にも適用できるのは」と福岡氏が答えると、「建築もいろんな形で使われていくことが、更新していくことだと思う」と妹島氏も同意しました。

「これからイノベーションを起こしていくにはどうしたら良いか」という木場氏の質問に対し、妹島氏が過疎化や高齢化対策のヒントとなる犬島プロジェクトを紹介。

福岡氏は「地図を見て現在地と目的地を最短距離で結ぶマップラバー思考の人と、地図を見ずに関係性だけでたどり着くマップヘイター思考の人がいて、マップヘイターの方がより新しいものを生み出せるし、変化にも適応できるので、都市計画やイノベーションも目的を設定し過ぎない方が、いろんな可変性を保ったまま広く浅くいろんなことをやっていく中から、本当の発見やイノベーションが生まれてくる」と指摘しました。

最後に、「いかに動的平衡であるか、絶えず小さく変わり続けることと、閉じないで外へ開いていく、相補性を求めてローカルな繋がりを求めていくことが大事」と福岡氏は語り、続いて妹島氏が「都市というものが、触れられたり、入り込めたりという側面があったら良いなと思う。そして、私たちが現在創っている東京が100年後にどういう街になっているのかを見てみたいと思います」と都市への想いを語りました。