ページの本文へ

Hitachi

Hitachi SOCIAL INNOVATION FORUM 2015

ビジネスセッション7

10月30日(金) 15:20-16:40

お客さま起点のイノベーションを推し進める
エンジニアとデザイナーの融合

お客さま起点のイノベーション創造とは 〜R&Dでめざす社会イノベーション〜

パネリスト
  • デザインエンジニア/takram design engineering代表 田川 欣哉氏
  • 株式会社 日立製作所 研究開発グループ テクノロジーイノベーション統括本部 センタ長 中屋 雄一郎
モデレータ

早稲田大学 教授 澤谷 由里子氏

講演写真

冒頭、プロダクトアウトからマーケットインへ「お客さま起点」への転換として、R&D体制を再編して、イノベーション力の強化を進める日立の取り組みを中屋から紹介。次に、田川氏から会社設立の経緯とデザインエンジニアとは何かという説明がありました。

「もはや解きやすい問題は既存の企業や組織によってある程度解決されており、我々が取り組んでいるテーマは、解がほとんど存在しない、簡単に解答がわからない、そもそも問題定義さえ不明瞭なものです」(田川氏)。

講演写真
デザインエンジニアでtakram design engineering代表の田川氏。

講演写真
日立製作所 研究開発グループ テクノロジーイノベーション統括本部 センタ長の中屋。

講演写真
モデレータの澤谷氏。

次いで、「経済のサービス化」「デザイン思考とマネジメント」「オープンイノベーション」というキーワードをもとに、社会イノベーションをもたらす世の中の変化と課題について澤谷氏が解説されました。

「お客さま起点のイノベーションを推し進めるために、研究者やエンジニアがどのように変わらなければならないのか」という澤谷氏の質問を受け、中屋は「CSI(社会イノベーション協創センタ)は、デザイン本部と研究所が一緒になった組織で、デザイン思考とテクノロジーをバックグラウンドに持った人たちの大きな融合が起こっています。今後は、CSIとCTI(テクノロジーイノベーションセンタ)とCER(基礎研究センタ)の3つの組織の中で人を入れ替えながら、テクノロジーだけでなくマーケットもわかるような複合的な能力を持つ人材を育てていこうと考えています」と説明しました。

田川氏も「最近の若いエンジニアはテクノロジーを柔軟なものだと捉えており、デザイン思考が芽生えやすい環境にあります。分野間の垣根は自然と溶けていく状況になっていますが、組織はさらに踏み込んで異分野の人材を混ぜ合わせ、越境を促すような取り組みが必要」だと指摘しました。

また、人工知能の活用例をもとに、エンジニアが現場に出て行って、実際に仕事をしている人と語り合い、課題を見つけていくことで発展した具体例を中屋が紹介。続いて、田川氏が「当社では、一人の人間が、得意な分野の仕事と不得意な分野の仕事を半々で担当します。同時にチーム構成は、得意な人と不得意な人を組ませることで、互いの専門性が自然に伝搬する仕組みを採用しています。それを半年程度でローテーションさせることで、個人個人のスキルはT字型に広がり、点だったものが線になり、そして面になって成長します」と紹介しました。

最後に田川氏は「社会に新陳代謝をもたらすため、新しいものに取り組んでいける個人や組織を生み出すことが必要です。企業はその部分を加速するための取り組みを積極的に進めてほしい」とメッセージを送りました。