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Hitachi SOCIAL INNOVATION FORUM 2015

ビジネスセッション1

10月29日(木)13:00-14:30

IoTが社会にもたらすインパクト
人・モノの動きをデータから学び、人が起点のサービスを

デジタル化が社会を変える 〜IoTがもたらす価値とイノベーション 豊かな社会に向けて〜

パネリスト
  • 慶應義塾大学 環境情報学部長・教授 村井 純氏
  • 株式会社 日立製作所 執行役副社長 情報・通信システムグループ長 兼 情報・通信システム社社長 齊藤 裕
モデレータ

日本経済新聞社 編集委員 関口 和一氏

講演写真

「これまでは消費者の手に渡ったモノがどういうふうに使われているのかを知る術がなかった。しかし、新聞ならば電子化されることで、どの記事が読まれているかがわかるようになった。このように、インパクトファクターをデータとして膨大に集められる可能性が出てきたとき、マーケットから教わり、分析することで、提供側の論理を変えられるポテンシャルがある」とIoTがもたらすインパクトを村井氏は説明しました。

IoT活用を進める際の課題について「これまでは、モノを中心に考えて技術開発をし、モノやインフラをつくってきたが、これからは、エンドユーザーとつながり、その状態をデータでとらえて、サービスをつくる時代。そのためには、データを活用したサービスをサイバー空間上でどのようにデザインし、アーキテクチャをどうしたらよいかということを共有できないと同じ方向に向かわない。次の時代へのビジョン共有や課題解決も含めた共通のターゲットがあり、それに向けたデザインを共有し、仕掛け・仕組みを考えるアプローチが必要」と齊藤は提起。

講演写真
慶應義塾大学 環境情報学部長 教授の村井氏。

講演写真
株式会社 日立製作所 執行役副社長
情報・通信システムグループ長
兼 情報・通信システム社社長の齊藤。

村井氏も「データを分析すると新たな発見があり、さまざまな分野で効果があることはわかっている。しかし、社会において共通のルールで使っていこうという体制ができていない。安心してデータが使えて、皆が納得して使え、そしてデータを使って良い社会ができることをめざす環境や体制づくりと理解を広げていくことが重要。行政も含めて、そういう体制を作ることが使命である」と指摘しました。

日立はIoT活用にどういう分野から取り組むのかという関口氏の質問に対し、「鉄道や電力などの社会インフラを支える形で、パートナー企業との協創により、IoT活用に取り組みます。現場のデータを活用し、インフラの効率アップ、バリューアップをしていきます」と齊藤は応じました。さらに、制御システムがインターネットにつながることで起こる危険性について、デバイスやネットワーク、センターなどシステムの制御セキュリティだけでなく、設計データをはじめとした製造プロセスのノウハウを守ることがIoT活用の前提だと指摘。村井氏は「セキュリティは、技術と制度の両面で守ることが必要。セキュリティ人材は産官学が連携して育成するモデルが提案できるのではないか。また、膨大なデータトラフィックに対応する洗練された情報通信基盤の確立が重要」と指摘しました。

講演の最後に「モノづくりだけでなくサービス面でも世界に冠たる国になっていくように、是非一緒になってオープンイノベーションで実現していきましょう」と齊藤は質問に答える形で協力を求めた。